50、50、50…街の至る所で、この数字がビッグイベントのムードを盛り上げていた。日本時間2月8日(月)に、カリフォルニア州サンタクララのリーバイス・スタジアムで全米大注目のスポーツビッグイベント・スーパーボウルが開催。そんな記念すべき50回大会に向けて、街が一色のサンフランシスコに足を運んだ。
私が今回訪米した目的は2つ。一大イベントをホストする街の盛り上がりに触れること。もう一つは、NFLエクスペリエンスに参加してスポンサーシップ・アクティベーションを体感することだ。

空港に降り立つと、早速「50」の巨大バナーに迎えられた。街のさまざまな観光スポットにオブジェがあり、皆記念撮影をしてはSNSの投稿に夢中だ。場所によってデザインが異なり、隠れミッキーならぬ、“隠れ50”を探し歩くだけでもイベントを満喫できる。
メインストリートの一部を閉鎖して行われるファンフェスタ「スーパーボウルシティ」には、大会スポンサーのVerizon、Hyundai、Levi’sなどのプロモーションブースがある。ダンスゲーム、ライブコンサート、飲食もでき、アメフト好きの男性はもちろん、女性同士や子供、老夫婦まで、すべての世代がこのとき・空間を楽しみにしていたことがとても伝わってきた。

一方、巨大展示場で開催されている「NFLエクスペリエンス」。入場は有料であり、ロンバルディ・トロフィーとの記念写真、歴代優勝リング鑑賞や各アクティビティへの参加にはイベント用に開発されたアプリ「ROAD TO 50」をダウンロードする必要がある。個人情報を登録するとアプリが起動し、QRコードをスキャンした担当スタッフがカメラマンとなり撮影。すると、すぐさまスポンサー名や「50」の入ったフレームに自分の顔が入った画像がメールで届く仕組みとなっているのだ。ソーシャル上には「このポーズで撮りたかった」とばかりに、ユニークな画像が#SB50のハッシュタグと共にアップされてSNS上でも反響を呼んでいる。さらに、スーパーボウルシティやNFLエクスペリエンスのすべてのイベント情報が確認でき、現在地周辺の関連情報も視覚的に見えるので、目的地にもいち早く到着できる優れたアプリだ。
シアターでは、プレゼンティング・スポンサーをBOSEに、映像クリエイティブ集団「NFL Films」が手掛けたシーズン振り返り映像が上映。選手同士が激しくぶつかり合うシーンや観客の歓声に質の良い音響が加わり、スポーツの持つ壮大さをより際立たせる。ファンの満足度は高く、スポンサーの特徴が最大限活用されたアクティベーションだ。

アメリカではキャンペーンやプロモーション活動を効果的に実施できるアクティベーションが主流となっている。それは今回、現地でスポンサーとリーグの関わりを見る中でも肌で感じることができた。2020年に東京オリンピックを迎える日本では、どのスポンサーがどのようにスポーツと関わりを持っていくのか、そのアクティベーションを意識した活動に注目していきたい。